窓ガラスは美しい反面で汚れやすい建材なので、お掃除が面倒だと感じている人も多いのでは?
ストレスを抱えている場合には、「汚れにくい窓ガラス」という選択肢もあります。
今回は、窓ガラスの汚れについて徹底解説。
あわせて汚れに強い窓ガラスの選び方や、お掃除の負担を減らす対策についてご紹介していきます。
窓ガラスの汚れの原因7つ
透明感のあるガラスは、非常にインテリア性の高い素材です。
それゆえに汚れがつくと目立って、美観を悪くするという側面も…。
次のような汚れがつくと見た目が悪いだけでなく、周りの建材にもダメージを与えかねません。
汚れの原因1. 手垢
換気のために窓を手で開け閉めすると、表面に白い指紋が残りがち。
大部分は汗や皮脂によるものですが、小さな子供は食べ物や飲み物の汚れもつけてしまいます。
汚れの原因2. 部屋のホコリ
室内の目に見えないホコリも、静電気や湿気に吸い寄せられて窓ガラスに付着します。
一生懸命お掃除をしても、掃除機がホコリを撒き散らして汚れを悪化させているかもしれません。
汚れの原因3. タバコのヤニ
家族にタバコを吸う人がいる場合は、ヤニに注意しましょう。
換気をして吸っているつもりでも、窓ガラスは煙の出入り口なのでヤニが少しずつ蓄積し、黄色く変色してしまいます。
汚れの原因4. 土や砂
窓ガラスの外側につく汚れで目立つのは、雨風とともに吹き付けられる土や砂でしょう。
サイディング材などの住宅用建材と比べて、窓ガラスは特にドロ汚れが目立ちます。
汚れの原因5. 車の排気ガス
車の排気ガスも、窓ガラスの外側に付着してギラギラとした油汚れを残しがち。
排気ガスは霧状になって空気中を漂っているため、近くに大きな道路がなくても汚れがついてしまいます。
汚れの原因6. 花粉
私たちの鼻や目を刺激する花粉も、窓ガラスの厄介な汚れの一つです。
花粉の飛散範囲は広いため、庭やベランダで花や木を育てていなくても、黄色や緑色の汚れがつくのです。
汚れの原因7. カビ
水分と栄養豊富な汚れが付着した窓ガラスには、室内外を問わず、カビが繁殖します。
カビはいわば汚れが引き寄せる、二次的な汚れ。
美観を損ねるだけでなく、カビは悪臭のもとになって空気も汚してしまうのです。
窓周りのカビを引き起こす原因で無視できないのは、窓の結露です。
結露の原因や弊害についてご紹介しているこちらの記事を参考に、窓周りの断熱対策も検討してください。
汚れに強い窓ガラスがあるって知っていますか?
ツルツルとしたガラスは汚れを弾きますが、窓ガラスは水滴がつきやすく、水滴が汚れを取り込んだまま乾くと、「ウォーターマーク」と呼ばれる雨滴模様の汚れがびっしりとこびりつくことに…。
これは窓ガラスの特性なので仕方がないのですが、最近は汚れにくい窓ガラス=光触媒ガラスが作り出されています。
光触媒とは光によってなんらかの化学反応を起こす物質の総称ですが、窓ガラスには親水性機能・有機物分解機能を発揮する、酸化チタンを表面にコーティングします。
この触媒が光の作用で、ガラス表面に付いた汚れを分解。
ウォーターマークのもとになる水滴ができにくいので、汚れがこびりつかないのです。
快適な暮らしのためには防汚性だけでなく、安全なガラスを選ぶことも必要です。
割れにくい強化ガラスの機能や使い方については次の記事で詳しく解説していますので、あわせてチェックしておきましょう。
窓ガラスの汚れがひどいときの対策3つ
光触媒ガラスはいわば、セルフクリーニング機能があるガラスです。
お掃除の負担を大きく減らすことができるのですが、残念ながら現在の技術では、サイズの大きいガラスは作れません。
価格も高く、使う場所が高層ビルや手が届かない天窓などに限られてしまうので、次のような汚れを寄せ付けない対策で、住宅用窓ガラスを美しく保ちましょう。
対策1. 窓ガラスの断熱対策をしておく
ガラスの結露は表面に汚れをつけるモトですし、カビを繁殖させてしまいます。
結露がひどい窓は、二重窓や断熱ガラスへのリフォームも検討しましょう。
場合によってはサッシの交換やリフォームも必要になってきますから、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
対策2. 内側はリンスでケア
ホコリは静電気でも窓に引き寄せられますから、ガラスの内側はリンスでケアをしましょう。
1リットルあたりの水にリンスを2~3滴たらし、掃除の仕上げに窓ガラスを拭くと、静電気の発生を予防できます。
対策3. 外側はガラスコーティング剤でケア
窓の外側は撥水効果のあるガラスコーティング剤を塗っておくと、汚れの予防に効果的です。
雨の弾きが悪くなってきたら、定期的に塗り直して効果を持続させましょう。