住宅用の窓ガラスは、お部屋の中に太陽光を取り入れるために欠かせません。
ですが一緒に紫外線も取り込んでしまうと、ちょっと困ったことになるかも……。
この問題も、UVカット機能を強化した窓ガラスを上手に選べば改善できます。
窓ガラスのUVカット対策の必要性や、ガラス選びのポイントについて解説していきます。
窓ガラスにUVカット対策が必要な理由3つ
最近はUVカット効果のある日焼け止めや、日傘などが大人気。
それだけ紫外線による害を心配する人が増えているわけですが、あなたは室内なら安心だと考えていませんか?
いいえ、なんと晴れの日には屋外の約80%、曇りの日でも約50%の紫外線が、窓ガラスを通して室内に入り込んでくるのです!
次の3つの理由から、住宅用窓ガラスのUVカット対策は非常に重要だといえます。
理由1. 家族の美容と健康を守る
一昔前は真っ黒に日焼けすることは健康的だといわれていましたが、紫外線はシミやシワなどの肌の老化を引き起こすもと。
紫外線はビタミンDの生成を助けてクル病を予防しますが、浴び過ぎは皮膚ガンや白内障の原因になります。
理由2. 家の劣化を早める
ワックスを塗った窓際の床が色褪せ、日に当たる部分の壁紙がボロボロになってしまうのは、紫外線のダメージを受けているから。
紫外線は室内の見た目を悪くして、家の価値を下げてしまうのです。
理由3. 家計の無駄な出費を防ぐ
紫外線で家具や建材がダメージを受けると、それだけ買い替え費用やリフォーム費用がかかるかも。
美容や健康を守るためにもお金がかかるようになり、紫外線の害は家計も圧迫します。
窓辺は本来住む人が安心してくつろげる、快適な場所であるべき。
次の記事ではUVカットの必要性も含めて、快適な窓辺作り方法について解説をしていますので、あわせて確認をしておきましょう。
窓ガラスにおすすめの「UVカットガラス」とは?
そもそも「紫外線」とは太陽光に含まれる、目には見えない光の一種。
光を通す窓ガラスは紫外線に全く無防備と思われがちですが、厚さ3㎜程度の住宅用のフロートガラスは、太陽から降り注ぐ20%前後の紫外線をカットすることができます。
ですが大部分の紫外線が透過して、悪さをするわけで…。
窓辺の床がガザガザしているなどの紫外線のダメージに気が付いたら、UVカットガラスへの窓リフォームも検討しましょう。
例えば同じ厚さ3㎜のガラスでも、12㎜程度の空間を開けた複層ガラスであれば約43%の紫外線をカットすることができます。
特殊な金属皮膜を塗布して作られたLow-E複層ガラスであれば、約76%をカット。
紫外線を吸収するフィルムを挟んだ合わせガラスであれば、最高で約99%まで紫外線をカットできる場合もあります。
住宅用窓ガラスの種類や機能については、次の記事でまとめてご紹介しています。
こちらもチェックして、あなたの窓ガラス選びに役立てましょう。
UVカットガラスを賢く選ぶポイント
窓ガラスにフィルムやスプレー加工をする、UV効果の高いカーテンを使うなどの紫外線対策もありますが、UVカット対策で最も効果的なのは窓リフォームです。
UVカットガラスを導入すれば家のメンテナンスの手間が楽になりますし、窓辺で寝転んでも安全で、生活がしやすくなることでしょう。
ただしUVカットガラスは一般的なフロートガラスに比べると高額ですし、リフォームの場合はサッシや枠との相性があるので、費用が増大するリスクも。
内側に使う金属皮膜や特殊フィルムのために透明性が低下するなどのデメリットもありますので、全ての窓に導入する必要はありません。
そのUVカットガラスがあわせもつ断熱・防音・防犯などの効果や、お住いの特徴を考えながら、次のような部分を重点に設置を検討していきましょう。
- 窓面積が広い南側の部屋
- 強い西日が差し込み、過ごしにくい部屋
- 小さな子供が窓辺で長時間遊ぶ場所
- 交通量の多い道路に面した、日当たりの良い部屋
- 家族の出入りが少ない、南向きの収納スペース
住宅用窓ガラスの防音対策については、以下の記事が参考になります。
UVカット効果と組み合わせて、使いやすい窓ガラスを選んで下さい。