ガラスはお家作りに欠かせない建材です。
あなたは住宅用ガラスに、いくつかの種類があるって知っていましたか?
窓はデザイン重視で考えてしまいがちですが、ガラスの特徴を知って、場所ごとに選ぶ必要があります。
住宅用ガラスの種類や特徴を解説しながら、失敗しない選び方のポイントをご紹介していきましょう。
住宅用ガラスの種類8つとその特徴は?
ガラスは珪酸(SiO2)を主成分とする、透明感のある素材。
同じように見えても、住宅用ガラスには次のような種類があります。
種類1. フロートガラス
歪みがなく採光性に優れた板ガラスで、「単層透明板ガラス」とも呼ばれます。
安価なため住宅用ガラスの主流ではありますが、割れやすく断熱性も高くありません。
種類2. 網入りガラス
内部に金属性の網が入った、見た目よりも強度を重視したガラスです。
割れてもガラスが飛び散らないため、火災の延焼も防ぐことができます。
種類3. 合わせガラス
粘着力の強いフィルムを使って、2つのガラス板を接着したガラスです。
割れにくく破片が飛び散りませんし、フィルムの機能によっては紫外線もカットできます。
UVカットガラスの詳細については、紫外線から住宅を守る必要性とともにこちらの記事で詳しくご紹介しています。
参考にして、住宅作りに役立てましょう。
種類4. 強化ガラス
高熱処理を施すことで、強度を3~4倍に高めたガラスです。
割れても破片がブロック状になるため、破損時の怪我も防ぐことができます。
種類5. 型ガラス
表面を凸凹状に形成したガラスで、「曇りガラス」とも呼ばれています。
光は通すものの視認性が悪いため、プライバシーを守ることができます。
種類6. すりガラス
フロートガラスの表面を金剛砂などで研磨し、不透明に加工したガラスです。
光が拡散するため型ガラスよりもやわらかく、上品な印象を与えます。
種類7. 複層ガラス
2枚のガラスを接着するのではなく、空間を持たせて貼り合わせたガラスです。
ガラスの間に空気やガスを密閉することで、2倍も断熱性を高めることができます。
種類8. Low-E複層ガラス
内側に「Low-E膜」と呼ばれる金属皮膜を塗布し、空間を持たせて貼り合わせたガラスです。
断熱と遮熱の効果を合わせ持ち、冷暖房の効果を高めることができます。
住宅用ガラスは何を重視して選ぶべき?
窓やガラスは、家の中に光と風を取り入れために欠かせません。
自然の景色を取り込むことで狭い室内を広げるというメリットもあるのですが、自宅を作る建材として住宅用ガラスを選ぶ場合には、次の4つの機能に注目しましょう。
- 強度
- 防音
- 断熱
- 防犯
機能を強化する住宅用窓ガラスとサッシの組み合わせ方を解説している以下の記事も、あわせてチェックしてください。
住宅用ガラスの種類を選ぶポイント
安全性を重視するなら家中に機能の高いガラスを使えばいいのですが、機能の高いガラスほど価格が高く、費用がかさんでしまいます。
無駄な修理や交換をせずに安心して暮らすためにも、住宅用ガラスは取り付ける場所に適した種類を選びましょう。
取り付ける場所の特徴と、住宅用ガラスを選ぶポイントは次のとおりです。
- 心地よく過ごしたいリビングは、強度や断熱性を重視
- 熟睡・休息の場所である寝室は、防音性や断熱性を重視
- 火元が近いキッチンは、延焼予防や強度を重視
- 湿気がこもりやすいお風呂場まわりは、結露予防や強度を重視
- トイレは強度やプライバシー保護を重視
- 鍵が近い玄関は、強度や防犯性を重視
間仕切りや室内のドアなど、場所によっては安価なフロートガラスでも大丈夫です。
もしいまの生活に不満がある場合は、窓のリフォームが必要かもしれません。
窓周りの機能を向上させるリフォーム方法や気になる費用について解説している次の記事も参考にして、設置する場所に見合った住宅用ガラスを賢く選んでいきましょう。。